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> マウザーがなければ エリコンがある
> 隼改として陸式零戦(林譲二)
> どうせ中島で作ってるしこれで全て解決
単に零戦がある、というだけでは解決しません。
なぜなら、A6M2は17年には時代遅れになるだろうと思われているものでしたし、さらにその性能向上型であるはずのA6M3が「性能向上型」といえるほどの、つまりこのさきの時期を担っていけるほどには性能向上できていません。
A6M3が駄目とわかった時点で、その根本的な改善型として水メタノール噴射による性能向上のやり直しが考えられていますが、この実現は遅れも遅れて20年に入ってからです。これが早期に実現しない限り、零戦は頼り甲斐のない存在です。
せめて、18年には水メタノール噴射の零戦が登場しているべきだった、と思うとき、たしかに一式戦三型がちらついてしまいますが、むしろ雷電です。
雷電も同じで、結果的に駄目なA6M3と時期も近く並んで作られて、やはり性能不足が指摘され、水メタノール噴射付のJ2M2に早々に移行しています。
零戦A6M3と雷電は求めるべき性能の基準が違うとはいえ、同じような経緯をたどっており、しかし、零戦の方が後回しにされてしまっていたわけです。
雷電の生産数の適否を考えるとき、零戦とのバランスのとり方は絶対にはずして考えられない要素であるようです。
それにしても両方とも期待はずれだった、というのがその後の生産計画の混乱の原因であるのは間違いないようです。
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