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日本空軍 E 14/8/13(水) 21:23

Re:現実にあった危機 とおり 14/8/30(土) 21:49
┣ Re:現実にあった危機 nounasi 14/9/2(火) 13:57
┗ そんなに速くなかった零戦 14/9/3(水) 16:17
┗ Re:そんなに速くなかった零戦 とおり 14/9/3(水) 20:47
┗ 零戦は「艦上機」という特殊な立場 14/9/4(木) 6:13
┗ Re:零戦は「艦上機」という特殊な立場 とおり 14/9/6(土) 18:03
┗ それは2000馬力ではなく2200馬力なのかも 14/9/8(月) 14:49
┗ Re:それは2000馬力ではなく2200馬力なのかも とおり 14/9/13(土) 21:38

Re:現実にあった危機
 とおり  - 14/8/30(土) 21:49 -
  
> > 大陸や南方でゼロ戦を陸軍機の代わりに運用したとして、実戦で史実より弱くなるとは到底考えられません。
>
> 確実に言えることは昭和19年9月に、
> 「陸軍にまで使用が及んでいた零戦」の全てが戦闘不能になる、
> というとんでもない事態が発生することになります。
>
> 栄の減速歯車の欠陥問題は零戦の発展を一旦中止するほどの大事件でしたが、
> これが陸軍にまで及べばさすがに取り返しのつかない事態になっていたことでしょう。
>
> 零戦と隼を作り分け、栄とハ115に互換性な無かったことで
> こうした危機は回避されたわけです。

零戦を陸軍で使用した場合の利点を考えてみました。
私は、速度、上昇力に(格闘性能も?)劣る、あの弱武装の隼を駆って敵機をバタバタ撃墜した陸軍パイロットの操縦、射撃能力は、海軍より上なのではと密かに考えております。彼らは20mmを有する零戦を大歓迎し、恐らくは20mmの弾道特性も難なくモノにし、史実よりもさらなる戦果を上げ、前線の士気も高くなる。使用者が多くなれば戦訓からの改修要求も増えるが、特に速度への要求が高まる。それらが相まって生産現場にフィードバックされ、次期戦闘機の開発にも拍車がかかる、というような好循環を想像してみました。
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Re:現実にあった危機
 nounasi  - 14/9/2(火) 13:57 -
  


現実には陸軍の四式戦開発が概ね順調に進み、海軍の紫電、烈風が難産でありました(紫電は水上機改造による早期戦力化を目的としたのにもかかわらず四式戦と同時期完成ですが不具合多数。)
海軍は零戦を使用しましたが「それらが相まって生産現場にフィードバックされ、次期戦闘機の開発にも拍車がかかる、というような好循環を想像してみました。」なんてことは一切ございませんでした。
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そんなに速くなかった零戦
   - 14/9/3(水) 16:17 -
  
> 零戦を陸軍で使用した場合の利点を考えてみました。
> 私は、速度、上昇力に(格闘性能も?)劣る、あの弱武装の隼を駆って敵機をバタバタ撃墜した陸軍パイロットの操縦、射撃能力は、海軍より上なのではと密かに考えております。彼らは20mmを有する零戦を大歓迎し、恐らくは20mmの弾道特性も難なくモノにし、史実よりもさらなる戦果を上げ、前線の士気も高くなる。使用者が多くなれば戦訓からの改修要求も増えるが、特に速度への要求が高まる。それらが相まって生産現場にフィードバックされ、次期戦闘機の開発にも拍車がかかる、というような好循環を想像してみました。

零戦は試作機の審査の時点で、担当官が「今から世に出る戦闘機としては速度が出なさすぎないか?」と疑問を持ったというエピソードがあります。
艦上戦闘機であるがゆえに発着艦性能を優先した結果としてそのようなことになっているのですが、この意見に対しては「次で高速を追求した局地戦闘機を作るから、今回のこれはこれということで」というように応じられた、といわれています。
ここで述べられた次の局戦が、結果として主力戦闘機の任を背負えなかった雷電です。

一方で、昭和13年に陸軍は時速600キロを狙う重戦闘機キ四十四の試作指示を出しており、続いてキ六〇、キ六十三、キ六十四、キ六十五といった重戦闘機(高速戦闘機)を計画して行きます。
この間に挟まっていた軽戦闘機の計画案は整理され、最終的にはキ六十一II、キ八十四という二種類の重戦闘機として現実化されてゆくことになって行きます。
海軍の意向とは関係なく、陸軍は次期戦闘機に速度を求める方向にすでに向っていたのです。
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Re:そんなに速くなかった零戦
 とおり  - 14/9/3(水) 20:47 -
  
> 零戦は試作機の審査の時点で、担当官が「今から世に出る戦闘機としては速度が出なさすぎないか?」と疑問を持ったというエピソードがあります。
> 艦上戦闘機であるがゆえに発着艦性能を優先した結果としてそのようなことになっているのですが、この意見に対しては「次で高速を追求した局地戦闘機を作るから、今回のこれはこれということで」というように応じられた、といわれています。
> ここで述べられた次の局戦が、結果として主力戦闘機の任を背負えなかった雷電です。
>
> 一方で、昭和13年に陸軍は時速600キロを狙う重戦闘機キ四十四の試作指示を出しており、続いてキ六〇、キ六十三、キ六十四、キ六十五といった重戦闘機(高速戦闘機)を計画して行きます。
> この間に挟まっていた軽戦闘機の計画案は整理され、最終的にはキ六十一II、キ八十四という二種類の重戦闘機として現実化されてゆくことになって行きます。
> 海軍の意向とは関係なく、陸軍は次期戦闘機に速度を求める方向にすでに向っていたのです。

そのあたりはここの過去ログで勉強させていただいております(お花畑にご教示を下さり、恐縮です)。
ただ、統一空軍で零戦が統一機種として採用されるという仮定を置いていますので、それが成立するためには、遅くとも14年までに空軍ができ、15年に零戦の採用が決まる、とすべきかなあと思い勝手に前提にしておりました。その時点で二式戦、三式戦の開発がどうなるかへたな考えをめぐらせていたのですが、おそらくサスペンドまたは消極的続行ぐらいの立ち位置になったのではと想像しておりました(零戦を遥かに引き離すほどの性能があるかどうかが課題)。で、零戦の実績を見るまで最終判断保留ということになり、中国大陸での活躍を見てから、さあどうでしょう?となりましょう。また、零戦の実績を見たあとでは、武装は20mmx2が必須となり、それらを計算に含めなければならなくなるでしょう。

しかし、もし一〜三式戦までなくなってしまうと誉搭載機まで間が開きすぎますね。
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零戦は「艦上機」という特殊な立場
   - 14/9/4(木) 6:13 -
  
> ただ、統一空軍で零戦が統一機種として採用されるという仮定を置いていますので、それが成立するためには、遅くとも14年までに空軍ができ、15年に零戦の採用が決まる、とすべきかなあと思い勝手に前提にしておりました。

けれど、海軍航空は当時すでに史実の上で独自に空軍化を目指そうとしています。空母で運用される艦上機勢力だけでなく、十三試のあたりからは陸攻に加えて戦兼爆や局戦といった陸上基地部隊での使用機種の開発に着手するようになっています。
史実の上でもやがて来るべき時代には、零戦のような艦上機は特殊な立場に限られたものになり、局戦・戦兼爆・陸攻で構成されたもうひとつの主力が中心的存在になることが構想されていたのです。
そして、そこではより陸上基地での運用に特化した、あるいは戦闘機として一般化された機体が求められることになり、その実現を求めて雷電や紫電などが作られることになってゆきます。

仮に統一空軍ができ零戦がその場の主力戦闘機になっていたとしてもそれは一時のもので、もうひとつ平行して十三試で陸軍の重戦闘機にあたる陸上戦闘機の試製に着手されていたのはほぼ間違いないだろうと思います。
実際にも、13年にキ四十四がスタートし、同時スタートのはずだった海軍局戦が延び延びになったことからキ四十四よりも若干新世代的な内容になって来たために、これに注目した陸軍がキ六十五として検討するに至っています。
陸海軍航空を統合した独立空軍にメリットを求めるなら、「艦上戦闘機」零戦によりも、陸上戦闘機・重戦闘機の部類に成功作が出現することを夢見るべきなのだと思うのですが。
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Re:零戦は「艦上機」という特殊な立場
 とおり  - 14/9/6(土) 18:03 -
  
> 陸海軍航空を統合した独立空軍にメリットを求めるなら、「艦上戦闘機」零戦によりも、陸上戦闘機・重戦闘機の部類に成功作が出現することを夢見るべきなのだと思うのですが。

まったくおっしゃる通りですね。
米陸軍はP38,P47,P51と速度も足もある「陸上戦闘機・重戦闘機の部類」を次々繰り出してきたわけですが、これらは開発当初においては大戦中に威力を発揮した航続力を持って設計されたのではないと言われます(P38は日本の局戦のような、P47は高高度戦闘、P51は低高度侵攻・対地攻撃がコンセプトだったとか)。これが結果的に足も持てるようになったのは全て発動機のおかげと思われます。機種統合によって生産合理化・開発力アップを果たした仮想統一空軍に於いても、結局は速度も足もある陸戦としては2000馬力級戦闘機を待つしかなく、その出現が早まるのを夢見るしかなさそうです。
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それは2000馬力ではなく2200馬力なのかも
   - 14/9/8(月) 14:49 -
  
> 米陸軍はP38,P47,P51と速度も足もある「陸上戦闘機・重戦闘機の部類」を次々繰り出してきたわけですが、これらは開発当初においては大戦中に威力を発揮した航続力を持って設計されたのではないと言われます(P38は日本の局戦のような、P47は高高度戦闘、P51は低高度侵攻・対地攻撃がコンセプトだったとか)。これが結果的に足も持てるようになったのは全て発動機のおかげと思われます。機種統合によって生産合理化・開発力アップを果たした仮想統一空軍に於いても、結局は速度も足もある陸戦としては2000馬力級戦闘機を待つしかなく、その出現が早まるのを夢見るしかなさそうです。

航続力に関しては、海軍で十四試局戦の先にあるものとして考えていた陸上戦闘機(昭和18年2月の性能標準軍令部案でいうところのB戦闘機のようなもの)は艦戦と同等の航続力を持つものとして設定されています。

史実の陸軍の三式戦、四式戦なども太平洋方面での使用を想定せざるを得なくなった時点で、航続力の延伸策が持ち込まれています。三式戦の「空戦時バランスが悪くなる」といわれてしまった後部胴体内タンクであったり、当初はあまり考えられていなかった四式戦への落下タンク装備であったり、です。

こうした部分は、海軍の要求がクリアできる機体があれば陸軍の作戦に使える、というところに入ってくる話だと思います。

史実の川西十七試陸戦がうまくいかなかった経緯からいえば、それは2000馬力ではなく2200馬力のものだった、という気もします。
同じく史実の陸軍でも、海軍十四試局戦を2200馬力のハ二一一に換装して性能向上させたものを自軍の重戦として使おうとしていました。
それくらいのパワーで大航続力の過荷重を支えるという計算はどこか共通していたのではないかと思うところです。
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Re:それは2000馬力ではなく2200馬力なのかも
 とおり  - 14/9/13(土) 21:38 -
  
>
> 航続力に関しては、海軍で十四試局戦の先にあるものとして考えていた陸上戦闘機(昭和18年2月の性能標準軍令部案でいうところのB戦闘機のようなもの)は艦戦と同等の航続力を持つものとして設定されています。
>
> 史実の陸軍の三式戦、四式戦なども太平洋方面での使用を想定せざるを得なくなった時点で、航続力の延伸策が持ち込まれています。三式戦の「空戦時バランスが悪くなる」といわれてしまった後部胴体内タンクであったり、当初はあまり考えられていなかった四式戦への落下タンク装備であったり、です。
>
> こうした部分は、海軍の要求がクリアできる機体があれば陸軍の作戦に使える、というところに入ってくる話だと思います。

さて、翻って史実を見ると、海軍では諸々の事情やなりゆきにより試作上のブラックホールができてしまったわけですよね。計画では烈風が制式になるまでの「甲戦」はどうするつもりだったのでしょう。雷電がうまく行っていたらその足を延ばすことで対応してたのでしょうか。増槽二本積むとか? こうなってくると、エンジン選定のルールを外して雷電を誉で設計してたら、というのがさほど荒唐無稽でないifになるのかもしれません(既出かもしれませんが)。海軍のことなので、局戦と甲戦を考えろ、なんてことになるんじゃないかと思います。
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