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> 欧州各国と日本の航空機メーカー数を単純に比較できるかどうかは疑問です。
> 欧州の場合は航空戦力を整備できるだけの経済力はあるが国内に高性能な軍用機を自力開発できる航空機メーカーを持たない国が複数存在します。
> つまり、輸出が見込めるわけです。
了解です。とりわけイタリアは輸出熱心でしたねぇ。一説によれば自国空軍の定数揃えるよりも輸出のほうが優先されたとか…。
> 航空機メーカーが民間企業である以上、経営者たちはその時の戦争の趨勢にかかわらず戦後も経営し続けることを考えます。
> 現に軍のお抱え企業ですら、ミッドウェー海戦後の増産要請には二の足を踏みました。増産に応じることで増えてしまった設備と人員が、戦後の経営の足かせになってしまうことを恐れたからです。
利益度外視の増産やライセンス生産に難色を示すメーカーの手綱を奪うべく、軍は大手航空機メーカーに天下り重役を据えて実質上の官営工場化をやってしまったようですね。そういう意味では看板は残っていても、実質上のメーカー統廃合だったのかも知れません。
> 仮に戦争特需が史実より10年長く続いたとしても、基礎研究や技術開発の設備投資を継続できる航空機メーカーは限られるでしょう。
> 基礎研究や技術開発を空技廠主導で官民一体で共同でやったとしても、航空機開発コストは加速度的に上昇していきます。ジェット機が実用化するあたりから、コストの上昇についていけなくなる企業が出始め、扱う機種を限定(輸送機のみ扱うことにするとか)したり、独自の開発を断念して生産に特化あるいは自ら身売りする企業も出てくることは予想できます。
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> 1個の軍が養うことができる企業は1分野あたりせいぜい2〜3程度、そして民需や輸出が(少なくとも当面は)期待できない以上、業界の統廃合は(実施される時期はともかく)必然であろうと考える次第です。
戦後のイギリス航空業界がそれに近いでしょうかねぇ(アメリカも 80 年代以降は統廃合が進んでいますが)。仮に日本が敗戦ではなく講和というかたちで二次大戦を終えていたとしても、肥大化しすぎた航空機メーカーには縮小・倒産・統廃合の運命が待っていたであろうことは全く同意いたします。ただお題にある「零戦と隼の機種共用」という、二次大戦直前〜戦中のタイムラインからは外れるとも思います。
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