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> 陸軍は、短期的には二個戦隊で零戦を海軍から融通してもらって使うことを考えていますし、長期的なスパンを持った話としては九九襲を更新する新襲撃機として改設計して生産することを考えています。
火力不足に悩んだ陸軍が零戦の臨時採用を検討していた話は聞いたことがありますが、九九襲撃の後継機という話は初耳でした。海軍が爆戦を実用化するより前の話ですよね・・・勉強になります。
> 後者の場合は、想定していた十二試艦戦よりも新型でより有望と思われる十四試局戦を改造する方がふさわしく思われてきたので陸軍はこれに乗り換えてゆきます。その場合でも、九九襲の後継機なのですからその生産ラインで作ることになります。また兵装も陸軍式になっただろうと思います。
学研歴史群像「陸軍軍用機」の記事によれば、キ65は「当初ハ102(瑞星)装備の襲撃機として予定されていたものが、十四試局戦の高性能に機体して重単座戦闘機に機種変更された」とあります。この「ハ102装備襲撃機」が零戦の派生型として検討されていたということでしょうか。
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> もっと後期になると、空襲である機種の生産が途絶した場合の相互融通を軍需省と陸海軍で考えるようになっていて、その場合一式戦が作れなくなれば陸軍で零戦を使用、零戦が駄目になった場合は海軍で一式戦を使用するといった想定もあったことが文書上では残されています。ここではそのほか紫電改と四式戦の場合なども考えられています。
積極的ではなくとも、バックアッププランとしての機種共用は考慮されていたということですね。(まぁ当然とも言えますが…)
練習機やジェット・ロケットなどの先進研究を別にして、一線機材の共用化が積極的に進められなかった理由はやはり、既に開発済み・量産中の機体を共用化しても生産ライン置換の手間が無駄になるばかりでメリットが無いと判断されたからだと思います。機種共用してもエンジンやアルミ地金が増えるわけではありませんし…
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