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>航続性能に関する記述はWEB上には見当たりませんでしたが、双発案が長距離侵攻戦闘機、単発案が近距離局地迎撃機という任務上の住み分けを前提に発注されたわけではないと思うのですが…。
双発=遠戦 という発想ではありません。
P-38の成功要因はそこにあったと考えて良いでしょう。
けれどもこの戦闘機は最初から搭載量を多く見積もって設計されていて、陸軍航空隊から遠距離戦闘機としても評価されつつ採用されています。
戦時中の遠戦としての活躍は結果的なもの、とは言い切れないベースを持っています。
> また、もし仮にYP-37ないしXP-39が最高速度400mph以上を達成していたなら、米空軍はそれでもあえて高価なP-38を採用したと考えられるでしょうか?
普通に考えればP-39が成功すればP-38は生き残らないはずですが、構想時はともかくとして、試作審査の時期にはアメリカの航空軍備は大規模な拡大期を迎えていますから、そうした選択は行われなかったことでしょう。
ベル社とロッキード社がそれぞれに独自の戦闘機を製造しなければ需要に追い付かないからです。喫緊の需要を満たすという目的のためにP-38の持つデメリットは無視され、アメリカはそれによって「時間を買った」わけです。
中型爆撃機計画でB17とB-18が比較された1934年度の陸軍予算と比べて、P-38の量産発注が行われた1939年度の陸軍予算は倍増しています。環境がまったく違うのです。
こんな具合にP-38はほんの少し前の緊縮予算に悩んだXB-17とは別の世界に育った戦闘機と言えます。
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